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研究スライドLab
今度、初めて研究発表をすることになりました。
正直どうやって資料を作ったらいいのか分からないんです。
どうしたらいいんでしょう?
そうやな。。。
研究発表はどういう流れでするのが一般的か知ってるか?
分かりません!
でも資料作りに時間かけたくないんです!
実験終わらなくて。。。
コツさえつかめば簡単だ!
よし!一緒に見ていこう。
発表の骨格をつくる
発表資料を作成する時、いきなり資料を作り始めていませんか?慣れている方なら問題ないですが、まず初めに、発表の骨格作った方が最速で資料の全体を把握できます。
発表の骨格を最初に作るメリット
1.ゴールまでの道筋が明確になるので無駄なイラストやスライドを作ることがない。
骨格を決めずに資料を作り始めると、「あのイラストも作ろう!」「あの説明もしよう!」など、案外意味のない資料を量産してしまいがちです。
研究発表は大概制限時間があるので、あれもこれも説明しようとすると本筋が明確にならない危険性があります。
2.発表の方向性を早いうちに先輩や先生に確認してもらいやすい
一生懸命作った発表スライドを先輩や先生に見せたら、スライドを一新するくらいの指摘が来た!なんてこと良くあるんです。
かといって、一部のスライドのみが出来た状態で先輩や先生に持って行っても「できたら見せて」と言われることも。。。
そこで、全体の骨格を持っていくと「ここであの話はしないの?」とか「あのデータの方がいいんじゃない?」などアドバイスももらいやすくなり、完成までの道のりが大幅に短縮できます!
また、案だということも分かってもらいやすいので、アドバイスが欲しいのに誤字脱字などの指摘しかもらえなかった、なんていうことも避けられるかと。
発表の骨格
タイトル
発表タイトルは案でもいいので方向性が分かるように最初に決めておきましょう。
日付けを入れておくと後々発表スライドを見返した際にいつの情報かわかるので入れておくと便利です。学会名や発表会名を入れる人もいますが、今後も最速で発表スライドを作るなら、固定の情報は入れない方が流用が出来て楽になります!
また、共同研究者がいる場合は氏名と所属と共に表記しましょう。
背景
研究背景の切り口は色々ありますが、特定の社会的課題を挙げる方法や先行研究の課題や発展について記載する方法が多いです。
研究する上できっかけとなった原因をこの項に書きます。
しかし、原因が1つであるとは限りません。様々な要因が絡んでくることも多くあります。そこで、情報の厚みを把握しておくと便利です。
骨格を作る段階では、スライドを完成させる必要はありません。
書くことを箇条書きにするくらいで大丈夫です。
目的
背景では、社会課題や先行研究を提示しました。ここで挙げた目的では「社会課題を解決するために」など大きなことだけを指すわけではありません。
大抵の研究は、社会課題を解決するための一端を担うものです。発表する研究の経過に合わせて目的を書いてください。
原理
研究内容を発表する上で、知っておいて欲しい原理や理論を書いたり、この理論を使うことで社会問題を解決できるのではないか、といった原理現象に基づく仮説を書いてください。
実験
実験は様々な種類がありますが、注意すべき点は1つのみ。
「この発表スライドを見て、他人が同様の実験をすることができるように書く」
これだけです。サンプルの作成方法や合成方法、実験の環境や注意すべき点など入れると良いでしょう。機械開発なら仕様部品のスペックや、作成した機器の構成概略図など入れてもいいでしょう。
結果
実験の結果を書く際は、実験で得られた情報や数値を客観的な視点で機械的に書くことをお勧めします。この段階で考察を同時に記述する人もいますが、考察はその後の研究成果によって変わることがあります。
最速でスライド作成をするなら、得られた客観的なデータのみ載せましょう。
考察
考察では、誰が見てもゆるぎないものなのか、自分の推論又は意見なのか区別して書いてください。誰が見てもゆるぎないものは、数値やシミュレーションなどの客観的証拠が提示できるものを指し、自分の推論又は意見は、数値などの客観的証拠はないがこうは考えられないだろうかというものを指す。
例)
誰が見てもゆるぎないもの:「収率を比較するとBよりAの方が収率の数値が良いため、Aが適切であると言える」
自分の推論又は意見:「Aの合成経路では、○○の段階における反応が分子骨格上反応しやすいためだと考えられる」
結論
研究の目的を達成できたか、自分の推論又は意見を確認するためにはどうするべきかなどまとめましょう。結論の項目は、大体の場合発表内容のまとめとなります。課題が新たに分かった場合もこの項目に書くといいでしょう。
今後の展望
今後この研究をどのように発展させていくかを書きます。今回の研究で目的を達成できていない場合は、今後目的を達成するためにどのような道筋で実験を行っていくのかを書きます。目的が達成できた場合は、背景で記述した社会課題等を解決するために次に何を目的と設定するか、他に何を解決する必要があるかを書きます。
また、考察に自分の推論又は意見を書いた場合は、その証明及び確認をするために起こうべき研究を書いてもいいですね。
各項目ごとに書きたい情報の厚みを整理する
研究をまとめる際には、色んな文献を調べたり、色んな実験をしたりするので、情報をたくさん抱えた状態になります。
良くあるのが、先行研究や社会問題などの背景部分を入念に調べた結果、実験結果よりも情報量が多くなってしまうことです。
最短で発表スライドを作るなら、情報量のバランスも骨格を作るときに決めてしまいましょう!
情報量管理マップとは
発表の骨格を作成していく上で、「どこまで情報を載せたらいいの?」と迷うことがあると思います。
そこで活躍するのが情報管理マップです。このマップは、各骨格毎に関連情報をどんどん書いていき、各情報の順序を視覚化することが目的です。
この情報のグレードが後々重要になってきます!
情報量管理マップを作るメリット
1.必要な情報を必要な分だけ最速に選択できる
研究発表スライドを作る際に、ちゃんと伝えなきゃと思えば思うほど情報過多になったりなってしまいがちです。情報過多になると、研究の大筋や最も重要な要素が目立たなくなり、何を伝えたいのか不明瞭になってしまいます。
また、発表時間や発表場所によって原理を詳しく話した方が良いのか、背景に重きを置いた方がいいのかなど変える必要があるでの、情報管理マップを作っておくことで、どんな発表の機会でも情報量を悩まずに最速でスライド資料作ることが出来ます。
2.頭の中が整理できる
情報の重要度が整理できていないと、自分で研究したことや調べたことをとにかくたくさん話してしまいがちです。また、頭の中で整理ができていないとスライドを完成させるまで最短で進むことが困難になります。
ぜひ、次に紹介する情報管理マップを活用してみてください!
情報管理マップの使い方
情報管理マップ
情報管理マップというと硬い名前なんですが、要するに前半で作った骨格に該当する情報をひたすら並べていく、それだけなんです。
上にある情報ほど、重要な情報でこれを組み込まなかったら発表が成り立たないような情報です。
ストーリーを考える
ストーリーを考えるってどういうことですか?
「聞き手に何をして欲しいか」
ということを考えて骨格をアレンジすることやで。
ストーリーを考えるとは?
聞き手の人に何かして欲しいことがあるから、今発表スライドを作るため、そこには聞ストーリが必要不可欠です。
- 研究室の月次報告で進捗を説明したい
- 困っているところの解決案を一緒に考えて欲しい
- 研究の成果を学会で発表したい
- 研究資金の調達をしたい
研究室内の月次報告で進歩を説明したい場合のストーリー
例えば、研究室内の月次報告で進歩を説明したい場合、情報管理マップ内では中央から後ろを重点的に入れます。
また、この場合、背景に入れる情報は社会課題というより前回までの研究成果の復習または先行研究の紹介と課題の方が合います。
研究資金を調達したい場合のストーリー
例えば、研究資金を調達したい場合、情報管理マップ内では前と後ろを重点的に入れます。なぜなら、この研究を進めていったら、何が解決できるのか、この研究の結末にはどういう未来が待っているのかを伝えることが必要だからです。
様々な場合のストーリーの作り方の詳細は、次のSTEP2で解説しますので、是非読んでみてください!
研究者にとって最も大事な時間は実験を考え、実行している時間です。
発表スライド資料は、最速で作ってしまいましょう!